給与・賞与振込の全銀ファイル — 総合振込との違い
給与や賞与を銀行のインターネットバンキングで振り込むときも、ファイルは全銀フォーマット(120 桁のレコードが 4 種類)です。形はほとんど総合振込と同じですが、いくつか違うところがあります。全銀フォーマットそのものの読み方は全銀フォーマット(総合振込)の読み方で説明しています。
種別コード:給与は 11、賞与は 12
ヘッダー・レコード(1 行目)の 2〜3 桁目の「種別コード」で、何の振込かを表します。
| 振込の種類 | 種別コード |
|---|---|
| 総合振込 | 21 |
| 給与振込 | 11(金融機関によっては 71 も) |
| 賞与振込 | 12(金融機関によっては 72 も) |
多くの金融機関の資料では 11・12 ですが、給与振込に 71、賞与振込に 72 も使えるとしている金融機関もあります。給与計算ソフトが書き出したファイルの種別コードが、アップロードする金融機関の仕様と合っているか確かめてください。総合振込のつもりで 21 のまま給与を送ったり、賞与を 11 で送ったりしないよう、賞与の時期には特に気をつけます。
ヘッダー・トレーラ・エンドは総合振込と同じ
ヘッダー(依頼人コード・依頼人名・振込指定日・振込元の口座)、トレーラ(合計件数・合計金額)、エンドの 3 種類のレコードは、総合振込と同じ形です。ただし、金融機関によっては給与・賞与振込のサービスの契約が総合振込と別になっています。依頼人コード(委託者コード)などは、その振込に使うものとして金融機関から案内された値を入れてください。
データ・レコード:顧客コードの代わりに社員コード
振込 1 件分のデータ・レコードは、振込先の金融機関・支店・預金種目・口座番号・受取人名・振込金額までは総合振込と同じです。違うのはその後ろで、総合振込で「顧客コード」や「EDI 情報」を入れる場所が、給与・賞与振込では社員を識別する欄になります。
| 桁 | 総合振込 | 給与・賞与振込(例) |
|---|---|---|
| 91 桁目 | 新規コード(1 桁) | 新規コード(1 桁) |
| 92〜101 桁目 | 顧客コード 1(10 桁) | 社員コード(10 桁) |
| 102〜111 桁目 | 顧客コード 2(10 桁) | 所属コード(10 桁) |
| 112〜120 桁目 | 振込指定区分・識別表示・空き | 空き(9 桁) |
右の列は、ある地方銀行のファイル仕様の例です。社員コード・所属コードを入れるかどうかや名前は金融機関によって違うので、使う金融機関の資料で確かめてください。
- EDI 情報は使えません:総合振込では、識別表示を「Y」にすると顧客コードの 20 桁を EDI 情報(受取人に知らせる情報)として送れますが、給与・賞与振込ではこの指定は無効になります
- 受取人名:半角カナで、使える文字は総合振込と同じです。社員の名義を口座の名義どおりのカナにそろえるには口座名義カナの一括変換が使えます。決まりは口座名義カナの決まりで説明しています
ファイルを作る・確かめる
- 全銀ファイル作成:振込の種類で「給与振込」「賞与振込」を選ぶと、種別コード 11・12 のファイルを作れます。社員ごとの振込先と金額を Excel で作り、CSV で読み込みます
- 全銀ファイルチェック:給与計算ソフトが書き出した給与・賞与振込のファイル(種別コード 11・12・71・72)を読み込み、桁ずれ・使えない文字・合計件数や金額の食い違いを一覧にします。給与・賞与振込で EDI 情報(識別表示 Y)が入っていれば知らせます
どちらも、読み込んだファイルや入力した内容はブラウザの中だけで処理し、どこにも送信しません。給与の明細のような個人の情報を外に出さずに確かめられます。
参考にした資料
- 敦賀信用金庫「全銀ファイル フォーマットとは」(PDF):総合振込・給与振込・賞与振込のレコードの形、種別コード(総合 21・給与 11・賞与 12)、識別表示 Y の EDI 情報は給与・賞与振込では無効
- 山梨中央銀行「山梨中銀Biz ダイレクト」ファイルフォーマット(PDF):種別コード(給与 11・71、賞与 12・72)、給与・賞与振込のデータ・レコード(社員コード・所属コード)
- 福島銀行 アップロードのファイル形式(PDF):種別コード(給与 11・賞与 12・総合 21)